こんにちは。福岡です。
昨日は4月の大学授業スタートに向けて、テレビ会議ソフトを使うことを想定してZoom.usを調べました。テレビ会議は他にも、Cisco Webex や Microsoft Teams などいくつかあると思います。
今日は別の視点から、今動いている WebClass について、単純にアクセスが増えたら大丈夫だろうか? という点について書きます。
「利用が増える」とは
まずは、どう考えるか、どこに着手すべきか、全体を整理したいと思います。
利用増と言っても、まずは以下のようにいくつか観点があります
- 一部学科・学部等で使っていたが、利用者の公開範囲を拡大したい
- 一部ネットワークのみ公開して使っていたが、家からの利用も許可したい
- 登録ユーザ数やコース数は同じだが、実際に使う先生や授業、もしくは頻度が増えそう
- 今までも広く利用されていたが、利用形態がよりヘビーに(例えば動画をアップロードしたり、WebClassでのレポート受付が増える)かも
実際どうなるか、わかるところもあれば、わからないところもあるはずです。まずすべきことは、今わかることを点検しておくことではないでしょうか。
登録人数が増えるとき
これまでに公開していなかった先生や学生にも公開する場合、アカウントや授業の登録が必要になります。
- 大学側で一括登録している場合は、増やすと決めれば確実に増えるはずです。その場合、登録の処理について確認しておく必要があります。
- もし利用申請制にしている場合は、申請・承認処理の処理能力を考慮しておく必要があると思います。
- また、もし認証にLDAP/ADなどの連携をしている場合は、そちらも対応できるか確認する必要があります。
もし実際に人数を増やす場合、普通は授業開始前に一気に処理しないといけなくなる可能性が高いです。
アクセスの公開範囲を広げるとき
もしかしたら、学内からのみ利用許可しているかもしれません。公開範囲を広げる場合は、アクセスする URL につかう FQDN やグローバルIP、FW や SSL による暗号化などを検討しておく必要があると思います。
もしくは、場合によっては教材がローカルIPを使ったURLでリンクなどしているかもしれません。
また、もし学内PCからのみ利用していた場合、ブラウザや利用環境がかなり均一化されていたはずです。学生や先生が家のPCのブラウザで利用したときに、慣れないユーザから利用方法の問い合わせがあるかもしれません。
実際に使う先生が増えるとき
サーバ等の性能の話は後にします。ここで先に考えるのは、この機会に使い始める先生のフォローです。ちょっとした資料提示に使ってはいたけど、もっと細かく使うことになったとき、どうしたらいいだろう? と思う先生もいらっしゃるかもしれません。
こちらでも、改めて使い方をまとめて行っています。
https://webclass.jp/documents/course-manage
また、これまでよく使っていただいた先生方にとっても、今回のウイルスへの対応で、新しい使い方に挑まなくてはならないケースも発生すると思います。
遠隔授業を手っ取り早く行うには、テレビ会議ソフトが使えるかもしれません。それはこちらでZoomを紹介しています。
https://webclass.jp/blog/2020/03/18/lts-integration-with-cisco-webex/
よりヘビーに使われたら
もし、よりヘビーに使われることになったら、以下のところのどこかにボトルネックが発生するかもしれません。ここでは、システム的な面で考えます。
- ネットワークトラフィック
- WebClassサーバ処理性能
- Web
- DB
- ディスクの残り容量
- LB のタイムアウト時間
スペックは足りるのか?
利用規模を想定するのはなかなか難しいといつも思います。4月に利用増を見込むと言っても、それがどれくらいか、わからないところも多いのではないでしょうか。スペックがどれくらいだったら足りるのか、どれだけお金をかけるのか、なかなか決めづらいと思います。
もし WebClass の利用状況について、これまでモニタリングをしていない学校であれば、まずは監視をしてサーバの使用状況を確認できるようにしてはいかがでしょうか。
死活監視については、以前に書いた記事があります。
https://webclass.jp/blog/2019/02/07/webclassログイン画面のhttp-status/
学校によっては既に Zabbix 等を使って統合監視をしていると思いますが、そこまではすぐに準備できないという学校であれば、munin はいかがでしょう。
https://knowledge.sakura.ad.jp/3669/
munin は比較的お手軽に導入でき、見やすくていいと思います。ただし、この手の監視ツールも動かす分だけCPUやDisk負荷は食うということを頭に入れておく必要があります。