Firefox 108

Firefox 108.0 が12月13日にリリースされました。

Firefox 108.0 release note

以下のリンクに主な変更点の情報が記載されています。

Import Maps の対応とタックグラウンドタブのリソース消費状況を確認できる Process Manager の導入などが行われました。既存機能の変更はありません。

Pickup for WebClass

今回の変更内容に、WebClassに影響のあるものはありませんでした。

気になった変更

Javascript Import Maps のサポート

es2015からimport 構文でモジュールのJSファイルをロードできるようになっています。その時はブラウザが対応しきっていなかったので、Node.js で書くときに使える印象でした。ですが、今改めて見てみると import 構文はもう一通りのブラウザは対応しています。

https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Web/JavaScript/Reference/Statements/import

Firefox 108 で対応したのは Import Maps で、これは import 構文の拡張です。詳細はこちらの記事がわかりやすいです。

https://qiita.com/tronicboy/items/b822e40b3a2c43597f33

念のために他のブラウザの対応状況を見てみると、Safari だけまだ対応していないようです。おしい。

https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Web/HTML/Element/script/type/importmap

これまでは Webpack 等でJSファイルをまとめていましたが、まとめすぎると1ファイルがでかくなる問題もあります。もう少しでこんな処理が不要になるのでしょうか。ただ、JSもだんだん規模が大きくなってきて、メジャーなフレームワークも TypeScript に移ってきている印象。ちなみに、TypeScript をサポートしているブラウザがあるか調べてみましたが、メジャーどころでは Chrome だけみたいです。やっぱりトランスパイラはまだ手放せないと思います。

今後の Firefox リリースについて

次回のリリースは 1月17日に予定されています。

Firefox Release Calendar

その他ブラウザのリリースはこちらにまとめています。

Safari 16.2

Safari 16.2 が12月14日にリリースされました。

Safari 16.2 Release Notes

https://developer.apple.com/documentation/safari-release-notes/safari-16_2-release-notes

今回の更新はセキュリティアップデートとCSSに関する修正が中心となっています。

セキュリティアップデート情報

https://support.apple.com/en-us/HT213537

WebClassに関係のある変更

WebClass に影響のある変更はありませんでした。

最後に

その他ブラウザのリリース情報はこちらにまとめています。

Chrome 108

Google Chrome 108が 11月 29日にリリースされました。

Chrome 108 release note

以下のリンクに主な変更点の情報が記載されています。

https://chromestatus.com/roadmap

https://developer.chrome.com/blog/new-in-chrome-108/

Pickup for WebClass

CSS の機能追加

今回のアップデートで多くの CSS の機能が追加や変更がされました。その中で、検証が完了したものの中で問題があるものはありませんでしたが、以下が現在検証中です。

ビューポートのサイズ変更動作

今回のアップデートでビューポートのサイズ変更動作が変更されました。

現在 Android 端末で、入力フォームをタップしたときに、画面下部からキーボードが表示されます。その際のブラウザの表示動作がブラウザごとに異なっていたのですが、今回のアップデートで Safari と同じ挙動になりました。

現在はこの変更について、WebClass で影響がないかどうか検証中です。検証が終わり次第、追記する予定です。

詳しくは以下をご覧ください。

google developer: https://developer.chrome.com/blog/viewport-resize-behavior/

日本語解説: https://coliss.com/articles/build-websites/operation/css/how-viewport-resize-behavior-works.html

今後の Chrome リリースについて

次回のリリースは 2023 年 1月 10 日に予定されています。

その他ブラウザのリリースはこちらにまとめています。

Firefox 107

Firefox 107.0 が11月15日にリリースされました。

Firefox 107.0 release note

以下のリンクに主な変更点の情報が記載されています。

パフォーマンスの改善とバグ修正が主になります。

Pickup for WebClass

今回の変更内容に、WebClassに影響のあるものはありませんでした。

今後の Firefox リリースについて

次回のリリースは 12月13日に予定されています。

Firefox Release Calendar

その他ブラウザのリリースはこちらにまとめています。

Chrome 107

Google Chrome 107が 10月 25日にリリースされました。

Chrome 107 release note

以下のリンクに主な変更点の情報が記載されています。

https://chromestatus.com/roadmap

https://developer.chrome.com/blog/new-in-chrome-107/

Pickup for WebClass

User Agent削減プランの第5段階の実装

Chromeはこれまで、プライバシー保護を目的としてUser Agentの情報量を段階的に削減してきました。今回のリリースでは、デスクトップ用ChromeのUser Agentに含まれるユーザOSのバージョンが固定となるように変更されました。

詳細は以下のリンクから確認できます。

https://www.chromium.org/updates/ua-reduction/

ユーザのOSがWindows8.1の場合の、UAの変更前と変更後の例は以下の通りです(上記のリンクに記載されている例を引用)。

  • 変更前のUA。WindowsのNTバージョンが6.3と正しく表示されています。
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.3; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/93.0.0.0 Safari/537.36
  • 変更後のUA。WindowsのNTバージョンが、実際のバージョンにかかわらず10.0に固定となるように変更されました。
Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/93.0.0.0 Safari/537.36

ユーザのOSがMacの場合、Chrome90のリリース以降UAに含まれるOSのバージョンが10.15.7で固定されています。

Linux、Android、iOSは、今回の変更ではUAに含まれるOSのバージョンの固定は行われません。

現在、影響のあるWebClassの機能の調査中です。現時点では影響のある機能は確認されていません。

User Agent削減プランの第5段階のWebClassへの影響(2023/01/05 追記)

調査の結果、User Agentに含まれるOSのバージョンを利用しているWebClassの機能はありませんでした。よって、WebClassの挙動に影響はありません。

今後の Chrome リリースについて

次回のリリースは 2022 年 11月 29 日に予定されています。

その他ブラウザのリリースはこちらにまとめています。