2020/03/04 更新

vSphere 等で仮想マシンとして WebClass のサーバをご利用いただいている際の、VMWare Tools または open-vm-tools のインストールまたはアップグレードについてご案内します。

インストールの必要性

ゲストサーバのリソース管理を最適化したり、ゲストサーバの管理をしやすくするため、インストールしてご利用いただいています。

VMWare Docs : VMWare Tools の概要

インストール

VMWare のポリシーでは Linux のゲストマシンに対しては、vSphere 等が提供する VMWare Tools よりもゲストOSベンダーが提供する open-vm-tools を使用するのが推奨されています。(VMWare Docs : Open VM Tools の使用)

特に Debian では OS のメジャーバージョンのアップグレードもできるため、1台のマシンをSSHによる遠隔からのメンテナンスでも、積極的にセキュリティアップデートを適用しながら長く運用できます。パッケージマネージャによってカーネルとの依存関係も取り扱ってくれる open-vm-tools のほうが保守しやすいと思います。

RHEL7 や Debian8 等では open-vm-tools がパッケージリポジトリにあります。RHEL6 では標準のパッケージリポジトリにはないので、VMWare Tools を使用するかEPEL より open-vm-toolsを取得します。

VMWare Tools のインストール

VMWare のドキュメントをご確認ください。

VMWare Docs : Linux 仮想マシンへの VMware Tools の手動インストール

この手順では、インストールの最後にVMWare tools の機能を反映するため、ネットワークの処理が止まります。SSH等でネットワーク越しの遠隔操作では通信が切れてしまうかもしれません。

open-vm-tools のインストール

Debian7以降、もしくはRHEL7 以降では標準のパッケージリポジトリからインストールできます。

# #debian
# apt install open-vm-tools
# # RHEL
# yum install open-vm-tools

open-vm-tools はデーモンとして起動します。デーモンが起動しているか、自動起動する設定になっているか以下で確認できます。

$ #debian
$ systemctl status open-vm-tools
$ # RHEL
$ systemctl status vmtoolsd

これらのインストール操作は、ssh で遠隔から行って通信が切れるなどが起きたことはありません。

インストールされたバージョンは以下のコマンドで確認できます。

$ vmware-toolbox-cmd -v

デーモンが起動していることを確認の上、VMwareの管理画面で VMware Tools を認識しているかご確認ください。

VMWare Tools から open-vm-tools へのアップグレード

以前に構築したゲストマシンが VMware Tools を導入して動いており、vSphere のアップデート等により VMware Tools をアップデートしたい場合があります。このタイミングで open-vm-tools に切り替えることも考えられます。

この場合は VMWare Tools をいったんアンインストールしてから open-vm-tools をインストールします。

VMware Docs : VMware Tools のアンインストール

なお、CentOS 7.7 Kernel 3.10.0 に VMware Tools 10.3.10 がインストールされていた環境で、ssh + screen による遠隔操作でアンインストールする分には、NICが落ちて通信が切れるなどの問題は経験していません。