Safari 14、iOS & iPad OS 14

こんにちは。福岡です。

Safari14 がMacでは9月16日にリリースされています。だいぶ遅れましたが、変更をまとめておきます。

Safari 14

Release Note
https://developer.apple.com/documentation/safari-release-notes/safari-14-release-notes

WebClass と関係しそうなところは以下です

  • Flash の機能は削除されました
  • PDF ファイルのインクリメンタルなロードに対応しました
    • Chrome のPDFビューアも、ファイルを分割して段階的にロードして表示することで最初の1ページを表示するまでにかかる時間を短くしています

その他、プライバシー・セキュリティ対応やJS/CSSなどの新機能対応があります。

iOS & iPadOS 14

また、iOS&iPadOS 14 も同じ日にリリースされています。

Release Note
https://developer.apple.com/documentation/ios-ipados-release-notes/ios-ipados-14-release-notes

iOS 14 update

WebClass と関係しそうな点としてはデフォルトブラウザを変えれるようになっています。

その他

Web Extension Support

Mac の Safari14 では、リリースノートに Web Extension のサポートが加わったとあります。

Safari には以前から拡張機能があったような気がしましたが、Safari独特のものだったかもしれません。一方、Chrome や Firefox などの拡張機能は WebExtensionAPI に準拠しています。そのため、WebExtensionAPIを使ったブラウザ拡張開発では複数のブラウザに対応させやすかったのが、Safari だけ蚊帳の外だったのでしょう。

Safar Extensions
https://developer.apple.com/safari/extensions/
https://developer.apple.com/documentation/safariservices/safari_web_extensions

インストールする方法はこちら
https://support.apple.com/ja-jp/HT203051

HTTP/3 プロトコル対応

まだ試験段階ですが、HTTP/3 プロトコルが使えるようになっています。

これについてはどこかで改めて調べ直したいですが、HTTP/3 プロトコルはWebの通信プロトコルの次世代版です。

現在は HTTP1.1 に加えて HTTP2 が使われ始めています。1つのページがCSSやJS、イメージなど多数のリソースで構成されているケースが増えてきていますが、1ページを表示するにあたって同時にたくさんのリソースを取得する時、HTTP1.1 では通信の仕組みとして無駄がありました。それを改善してページ表示を早くするためのプロトコルの改善が行われています。HTTP2 とHTTP3 はGoogleが提案したもので、Chrome では以前からHTTP3 が試せるようになっています。

HTTP2 は例えば SAKURA interne のこのような解説があります。
https://ssl.sakura.ad.jp/column/http2/

WebClass でも試してみたいところです。

さらに、そもそもTCP ではやりとりが丁寧すぎるということで、UDP にしたのが HTTP/3 です。

同じく SAKURA internet に以下のように解説があります。
https://ssl.sakura.ad.jp/column/http3/

TCP と UDP は通信の信頼性の差で優劣をつけるものではなく、通信の目的によって使い分けられるものです。例えば動画などのストリーミングデータ配信では多少の欠損があっても連続的にどんどんデータを流せるUDPが使われたりします。

そういえば、PDF も今ではファイルのデータを全部ダウンロードするまで待たずに表示しています。もはや動画のストリーミングデータみたいなノリです。Google 的には、Web ページのデータはもはやこのようなストリーミングデータ的にブラウザにどんどん流れ込んでくるようなものと考えていい、というノリなのでしょうか。

Chrome 86

こんにちは。福岡です。

Chrome for Desktop 86 が 10月6日にリリースされています。また、このChromiumエンジンベースの Microsoft Edge 86が10月9日にリリースされています。

Chrome 86 Release note

Chrome 86 に関する情報は以下です。こちらに、主な変更点の情報へのリンクがあります。

https://developers.google.com/web/updates/tags/chrome86

JavaScript の言語レベルの変更はこちらにも情報があります。

https://v8.dev/blog/v8-release-86

CSS/JS の Chrome Platform の更新はこちらです。

https://www.chromestatus.com/features#milestone%3D86

Pickup for webclass

Release Note から辿った情報で、WebClassを利用するにあたって特に気になる変更はありません。

Others

PDF 表示について

blog:Google Chrome でのPDFプレビュー で、資料やテストにPDFを取り込んでいるとき、1ページ目しか表示できない問題について記載しました。この問題はまだ治っていないので、WebClass v11.9.1 で対策しました。

拡張された機能

このバージョンから File System Access API が安定版として実装されたようです。Webのシステムからはセキュリティなどの問題でクライアントのディスクにほとんどアクセスできなかったのですが、一定の制約のもとでできるようになりました。興味深い機能です。

https://developers.google.com/web/updates/2020/10/nic86

今後のリリース

Chrome 87 のリリースは11/17の予定です。

その他ブラウザのリリースはこちらにまとめています。

https://webclass.jp/documents/system-admin/browser-releases

Firefox 80

こんにちは。福岡です。

Firefox Desktop Browser 80 が8月25日にリリースされました。

Firefox 80 Relase note

Firefox 80 release note
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/80.0/releasenotes/

Firefox 80 release note for developers
https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Mozilla/Firefox/Releases/80

Site compatibility
https://www.fxsitecompat.dev/en-CA/versions/80/

Pickup for webclass

WebClassの利用する機能で特に変わるところはありません。

今後の Firefox のリリースについて

Firefox 81 リリース予定は 2020-09-22 になっています。
Firefox Release Calendar

その他ブラウザのリリースはこちらにまとめています。

https://webclass.jp/documents/system-admin/browser-releases

Google Chrome でのPDFプレビュー

こんにちは。福岡です。

WebClass の資料教材やテスト教材にPDFファイルを取り込んでいるとき、Google Chrome で表示すると認証ダイアログが表示されるようです。

ChromeでPDFファイルをプレビューした時の認証ダイアログ

この認証ダイアログは「Chancel」で閉じてください。掲載したPDFファイルを見ることはできるはずです。

この問題は、Chromiumに報告されている以下の問題が関係しているとみています。
https://bugs.chromium.org/p/chromium/issues/detail?id=961617#c32

ChromeのPDFプレビューソフトが、フレーム内で動作しているときには一部のPDFデータリクエストでうまくCookieを送ってくれないようです。「一部」というのは、PDFの全データをダウンロードする前にPDFのサイズ等の情報を取得するための事前のやりとりです。このやりとりは、特にサイズの大きなPDFファイルの情報を早めに得るために有効なものですが、PDFの中身のデータのやり取りではありません。

2020/11/4

Chromium の方でなかなか直してもらえそうにないので、v11.9.1 で WebClass で対策しました。https://webclass.jp/download/v11-9-1

WebClass がWebベースのPDFビューアを使って表示するようになります。

アップロードするファイルの事前チェックと、Chrome+Android+GoogleDrive の問題

こんにちは。福岡です。

ファイルをアップロードする時、制限されているファイルをアップロードしようとするのはシステムとして負荷もかかるので、できる限り「正しく」使って欲しいところです。一方で、「正しい」とはどんな条件をいうのかユーザが必ずしも認識できていないことはあり得るし、細かく注意書きを書けば書くほど読まれなくなります。そこで、Javascriptを使ってアップロードする前にファイルを検査する方法を探っています。

これは、今日では Javascript から Fie API を使って簡単にできるようになっています。制限サイズを超えていないか、拡張子のレベルで形式が合っているか、くらいはすぐにできます。

例えば以下の資料があります。
https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/File/Using_files_from_web_applications

WebClassでも、レポートファイルのアップロードでこれらを使ったチェックをやろうと思ったのがv11.8.2でした。が、問題が見つかって急遽キャンセルしたのがv11.8.2−2でした。

ほとんどの環境で動作していたのですが、Chrome + Android の環境で、Google Drive のファイルを指定してアップロードしようとする際に問題がありました。なぜか、アップロード前にJavascriptでファイルのチェックをすると、アップロードができなくなってしまいます。最近は学生もクラウドドライブ経由でレポート提出することも多いので、余計な混乱の元になりそうだったために元に戻してあります。

この問題は Chromium に報告してあり、現在、再現可能な問題として認識され、より詳細な調査をしよう、というステータスです。

https://bugs.chromium.org/p/chromium/issues/detail?id=1102021

早く治るといいなぁ。